souyのブログ、“ケセラセラ!”

スペイン、バルセロナからのびっくり面白情報

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お客様が神様なんて、トンデモナイ! ここでは店員がお客さんに「いらっしゃいませ!」と言うことはありません。 それどころか逆に客の方が精一杯明るく「オーラ!」と挨拶しながら店に入らないと 相手にもしてくれません。

      第2弾 みんなアベコベ、日本とスペイン!(6)
        (Todo lo contrario, Japón y España) 



          = いつも我慢のお客様!? =




                 ▽              

     ーーー お客様が神様なんて、トンデモナイ! ーーー



前回はスペイン人の仕事と遊び感覚についてお話しましたが、今回は他のメルマガでも
ご紹介した、彼らの“お客様と店員の感覚”について触れてみることにしましょう。


ここでは、お店の店員がお客さんに「いらっしゃいませ!」と言うことはありません。
それどころか、逆に客の方が精一杯明るく「オーラ!」と挨拶しながら店に入らないと
相手にもしてくれません。

               


        そのうえどこへ行っても店員がやたらと恐い! 


ハイトーンなスペイン語の響きのせいもあってか、いつも怒られてるみたいなのです。



大きなメルカード(生鮮市場)でオリーブの実の漬け物をちょこっと買った時も、店の
おじちゃんに大声でドヤシつけられました。てっきり量が少なすぎるからだと思ったら
とんでもない、ひと種類ずつ丁寧に食べ方を教えてくれていたのでした。 


       


久しぶりにビフテキが食べたいと肉屋に行った時もそうです。店員にこの肉を買いたい
と指さすと、どうやって食べるのか、と聞いてきたので、ビフテキにしたいと言うと、
これまたスゴイ剣幕で怒りだしたのです。


   「ビフテキにするんだったらこれは売らないよ。あっちの肉にしろ!」


と言うではありませんか!! 仕方なく、かなり高い骨付き肉を買う羽目になってしま
いました。 まあ、たしかに美味しかったけど!



しかしパン屋の女店員の場合はキョーレツでした。長い列ができてるのに、奥の電話で
長話をしていて、見かねた女性客が一声かけて急かしちゃったのです。すると、彼女は
その場に受話器を置いてやって来て、「私は今話し中なのよっ!!」と、その奥さんに
けたたましくかみついた後、また奥に引っ込んで延々しゃべりまくっていたのでした。


      (アレ、電話の相手はぜったい彼氏だったと思います!)


つまりここでは、お客様は神様なんかじゃない。神様なのは、売る方、あるいは商品や
サービスを提供する側なのです。これは定かではありませんが、ここヨーロッパには、なんとコンシューマリズム(消費者志向主義)という考えがないのだとか!



             お客様は神様です! 


日本ではどこの企業も誇らしげにこううたい上げ、買う側もそういわれてチョットいい
気持ちになったりします。 でもなぜ「お客様は神様」なのかといえば、それは、客が
お金を持っているからで、売り手はそのお金にペコペコ頭を下げる。そして客の方は、
お金さえあれば何でも手に入ると思い込んで、時にふんぞり返ったりもするのでは??


         もしかすると本当は、「お金様は神様」?



そういえば、ドイツ人の父と日本人の母をもつ日本語クラスのある女生徒が、日本に
しばらく住んでいた時にデパートガール(もしや死語?)のアルバイトをして、腰を
何十度だかまで折っての「いらっしゃいませ!」トレーニングをやらされてビックリ!
もう絶対日本のデパートでは働きたくない、と興奮した口調で話してましたっけ。


          


     あれって、つまりは “お金さま” に頭を下げてるのかな~?? 



それはそうと、お客様を大切にしない、いや“ないがしろにする”スペインの風潮は、
お店だけに限りません。 それは、ここのテレビ番組を見てもらえば一目瞭然です。


たとえばスペイン各地の観光スポットや美味しそうなレストランを紹介する番組でも、
その場所の地図や問い合わせ先が画面に出ることはめったにありません。たとえもし
出ても、1秒も経たずに消えてしまいます。(オイ、何のために出すんだっ!!)


だから「行ってみたい、食べてみたい!」と思っても、名前をしっかり覚えておいて、
自分で調べるしかありません。でももし名前を聞き取れても、綴りがどうかまでは、
私たちにはかなりキツイんです。スペイン語かカタラン語かもわからないんですから。
ネッ、ここのテレビ局はお客さん(視聴者)のことなど、ナンモ考えてないでしょ?



   ❣❣❣ いや、そればかりか、意識的に騙そうとしているのです! ❣❣❣



今や、日本でもかなり人気のサッカーチーム“バルサ”のゲームは、半分ぐらいしか
見ることが出来ません。見たければお金を出して有料テレビで見ろ! というのです。
貧乏人は仕方なく、大混雑のバールで、小さくなって観戦するしかありません。


それだけでも腹が立つというのに、以前出来たテレビ局は一体ナンなのでしょうか。
そう、最近の“バルサ”人気にあやかって『バルサテレビ』という局が出来たのです。
やった! と喜んだのもつかの間、この局は一度だってナマでゲームを中継しません。
       

        


なんと、もう2年も3年も前の試合のビデオを借りてきて、垂れ流ししているのです。
それもですよ! ナマで丁度ゲームのある時間に同じ対戦相手との、むか~しのビデオ
を放映するのですから、タチが悪い。


    私たち老人は、ホンモノだと思って見ちゃうじゃありませんかっ!!


 スペイン人よ、もうちょっとだけでいいから、お客様を大切に扱ってチョーダイ!





   次回は「“アリガトー”はどっちがいう言葉?」を、お送りする予定です。

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